ある日、角間川公民館での囲碁同好会からの帰途、昔ながらの道を通ってみた。というのも、しばしば通ってはいるのだが所謂バイパスが通ったために通常は通うこともなくなっていた道である。小学生の頃は友人がいて、時々遊びに行っていたし、そもそも当時はその道しかなかったのだ。

そこには、昔あった郵便局が残されている。ここも小学校からの友人の家である。そして、そのすぐ隣に建て替えられた郵便局が。現在の郵便局は、先に述べたバイパス沿いに建てられて現役で営業中である。つまり、三代にわたって郵便局の建物が残されている、考えてみると非常に珍しい光景ではないだろうか。そう思って写真に撮ってきた。ご覧いただこう。年を取ったせいか、「懐かしい」趣に惹かれるのである。

  手前の平屋建てが2代目(旧)、奥の二階建てが初代(旧の旧)
初代の風格を備えている。玄関入り口にあった屋根は取り外されている。2階にはエアコンが設置されているので、どなたかお住いの様子である。

思えば、中学校1年生の冬、ギターが欲しいといくら頼んでも貧しい両親はだめだった。あきらめかけていたが、それを見ていた祖父が、「俺から買ってもらったことを忘れなければいいから」と言ってくれ、渡された通帳を持って5000円のお金をおろしに来たのも、ここであった。おかげで古希を迎えた今も弾いている。

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