横手市にある「かまくら館」という小さなホールで演奏会が行われた。今年はプロのギタリストが来るというので(柴田さんもプロ)、3000円は安いと前売り券を購入して出かけた。前夜から降り出した雪が本格的な冬の到来を告げ、土曜日というのにコンサートの客で市役所の駐車場は満車だったが、すぐ隣の銀行に誘導されて事なきを得た。会場について一番前の席で開演を待った。出演者は次の通りである。

ゲスト:キム・ヨンテ    柴田周子(ギター) 荻田ヒサ子(マンドリン) 後の二人はこれまでに何度も聞いている。注目のキム・ヨンテの演奏は、さすがであった。私も弾いているバリオス・マンゴレの曲も演奏してくれた。「最後のトレモロ」は普通の速さで、抑揚の付け方がすばらしかった。驚いたのは「ワルツ第3番」「ワルツ第4番」の2曲である。ずいぶん速くて、曲の解釈が違うし、当然テクニックもはるかに上をいくものであった。模範演奏としてプロが録音したCDを聞いて、ゆっくりと弾いていたが、解釈のしようでこうも違うのかと改めて思い知った。そういえば、カラヤンとカール・ベームといった世界的な指揮者たちも、同じ曲を振っても速さなどまるで異なることを思い起こせば、当然のことであろう。いずれ真似はできないにせよ、たいへん参考になる演奏であった。

 

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