猛暑が続いたかと思いきや、いったん雨が降ると夜中もにわかに涼しくなり、窓を開けている朝方などは寒いくらいの気候になった。北国の夏はお盆近くになると早くも秋の気配である。二十四節気では8月7日は立秋なので、他はひと月もずれた感覚なのに立秋だけは妙にぴったりのようだ。

 久々に俳句を投ずることにした。いずれも夏の終わり、秋の到来を感じての句である。

・夏休み 指で数える 算数帳

(数年前から頼まれて夏、冬休みに「子ども教室」を担当している。先日、お勉強の時間に1年生が両   手の指を折って数えている光景を詠んだもの)

・百合散りし 先に集ひし 空蝉の花

(スカシユリなのか、車百合なのか定かではないが家の庭に咲いていた。その花が散って茎が残っていた。朝見るとその先にセミの抜け殻が四つほど登った跡を見せていた。その様子がまるで花が咲いているように見えたのだ。地味な花ではあるが、セミの努力がしのばれて作った句。)

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・遠雷に 鍬の手休め 水を飲む

(畑で畝づくりをしていると、西の方角から雷の音がしてきた。山裾が確かに暗くなっている。こうなるとうかうかしてはいられない。数分で雨がやってくる。水飲み百姓は水でも飲んで退散するしかない。)

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