突然何のことか不明なタイトルで、申し訳ない。「さびえぼ」というのは、横手弁で鳥肌のことである。あまりびっくりして、あるいは急な恐怖で、また、意外なほどの感動で鳥肌が立つ場合などに使う。では、なぜここに登場したかというと、10月から始まったNHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」を見ていた時に、ドラマの中で女優がこの言葉を使ったからである。お好み焼き屋の旦那が柄にもなく良いことを言ったのを聞いた奥さんが、「あんた、あまりいいことを言うから、さびえぼがでちゃったよ。」と言いながら両腕をこすったのだ。「さびえぼ」は、もしかすると「さぶえぼ」だったのもしれない。正確ではないが、そんな場面であった。話の舞台は大阪である。向こうでもほぼ同じ言い方をするのかと驚いた次第だ。

方言かと思っていたら遠く離れた関西や九州でも使われている言葉だったのかということは、以前もあった。大阪あたりのTV番組で、「ちゃっちゃど(早く)、~しなさい。」というのを聞いたこともあるのだ。

狭い日本なので、もともとは中央で使われていた言葉が伝播して、都会も含めた地方に残って使われているのであろう。同じ(ような)言葉を耳にするたび離れた土地にも、妙に親近感を覚えるものだ。

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