6、7年間の地中生活を経て、地上に這い出した幼虫
小さな体で黙々とお気に入りの高さ・場所まで登り続ける。
気に入った場所で夜中のうちに羽化して朝を待つ。

自分も幼少時はいろいろなものに興味を示していたはずだが、老化と共にとんと好奇心が薄れてきていることを感ずる。ところが、毎年のように長逗留をしている娘の家族、とりわけ小学校2年生になる孫のおかげで、虫の世界を垣間見る機会に恵まれた。来るたびに、ザリガニやカブトムシ、カマキリ、セミなどを捕まえることを楽しみにしている孫は、大人が見つけられないようなところに目が行き、感動的な声をあげて教えてくれる。幸い我が家には大きな木蓮の木をはじめ、樹木が植えられている。自宅の庭でさまざまな虫の観察ができるのだ。セミなどは何の苦労もなく見つけたり捕ったりすることができる。昨夜は懐中電灯を持って外へ出た孫が、興奮して「セミが羽化している!」と呼びに来た。行ってみるとその通り、しかも、あちらこちらにその光景が見られるのであった。急いでカメラを取り出し、ストロボを付けて撮影を始めた。しかし、なにせ夜のため真っ暗で、ピントが合わせられない。そこで、孫に電灯で照らしてもらい、二人三脚で撮影を開始した。あちら、こちらと撮っている間に、先のセミは羽化して移動を始めている。羽も真っ白で少し青い筋が入っている程度だったものが、急激に乾燥して色づいてくる。そうした変化が見られるのであった。何十年ぶりかで少年の心に戻ったような貴重な時間を過ごすことができた。すべてこれ、孫のおかげである。

羽化1~3の写真

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別の場所での羽化

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